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AC基板を修理する 【Xexex】その①

コナミXexex(ゼクセクス)。これは個人的に好きなゲームです。特に音楽が当時のコナミらしいポップなフュージョンで、コナミのゲームでも特に好きなタイトル。かの古川もとあき氏が手がけたタイトルの一つ。症状としては音が出ないらしい。それ以外にも受け取った時点で054574と書かれた部品が破損していて、おそらく画面も出ない。

 

音が出ないのは054544(PCM,ミキサーモジュール)と書かれている部品の電解コンデンサが劣化して電解液が漏れた事による回路のショート。割とよくある症状らしく、webにも修理例が多数あるため、おそらくこちらは何とかなる。

 

054574破損の方はヒビが入って部品が真っ二つ。(三つ?)

何の部品なのか調べると、mameのソースによればRGBミキサーか何かだろうとの事。修理の方針としてはモールドを剥がして中の基板を出した後、接着剤で中の基板を貼り合わせてパターン修復という流れだろうか。幸いにして中のICは痛んでいないようなので、大変だけどおそらくこちらも何とかなる。

 

故障したXexex(ゼクセクス)の音源モジュールについてはこちらが参考になりそう。表面の塗装派がしてチップの型番、パターンの写真があるのである程度回路が追える。(やはりレトロACゲーム基板の故障は世界共通の問題。)

特にサウンド周りの故障なので、電子楽器やエフェクターと同じく、当時の音の雰囲気を残すためになるべく今付いている部品を流用したいが、当時の電解コンは全部交換した方が安全そう。

気が向いたら修理作業に入ります。*1

 

【以下気づいた事】
基板上のICにパスコンが一つも付いていない。しかもICの電源もJAMMAの5V入力に直結。僕としては外部から入力された電源は基本的には信用できないので、必ず基板上に安定化電源を用意する。得体の知れない外部の電源がイカれて異常電圧がきたらどうするのよ。。。パスコンが無いのは、当時はシグナルインティグリティとか、言い始める前の時代だったんだろうな。

これで動けちゃう当時のICは頑丈だなと思いつつ、サウンド周りなどある程度安定化された電源が必要な箇所にのみパスコンを接続しているこの設計、合理的っちゃそうなのかもしれない。

*1: 最近思う事として、修理はあまりクリエイティブな作業ではないという事。特に(広義の)黒物(家電以外にもAC基板なども含む)は、自動車や自転車のような機械物と違い、修理しても原状復帰でしかないため、あまりモチベーションが上がらないというように思うようになりました。機械物は修理すると新品当時の性能が、場合によってはそれ以上の性能や気持ち良さが得られるので、修理作業の動機となります。