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ちょっと変な場合のHDDクローン方法

OSを再インストールせずにシステムを別のHDDに引越しする機会があったので、少しだけ報告。正常系はフリーの有象無象のツールに任せるとして、今回はちょっと変な場合のクローン方法を報告。

■RAIDを構築してあるHDDのクローン
マザーボードに標準搭載されているRAIDコントローラで簡易的なRAIDを構築してある場合、RAIDドライバを経由しないとRAIDボリュームとして見えない事が大半。しかもそのドライバもほとんどの場合Windows向けにしか用意されていないため定番のDiskCopy(http://tinyurl.com/an5wjv)などのツールではクローンができない。

という訳でRAIDボリュームが物理的に1つのドライブとして見えるようにWindows上で動作するクローンツールを用いる。フリーで使えて実際に移行に使えたのがこれ↓
Paragon Drive Backup
http://tinyurl.com/4mdfr8
Windows上でOSが起動したままMBRもろともバックアップが取れる。もちろん、元とサイズが違うパーティションへの書き戻しも可能なので、より大きなHDDに交換する時にも使える。ダイナミックディスクでも対応できるっぽい。
バックアップファイルの書き出しのために引越し先とは別のHDDが必要になる点だけ注意。

不良セクタのあるHDDのクローン
基本的にHDDさえ取り外せれば上記のParagon Drive Backupだけで用事が足りるが、不良セクタがある場合は対応できないため、linuxなどに搭載されているddコマンドを用いる。

dd if=/dev/クローン元HDD of=/dev/クローン先HDD bs=256 conv=noerror,sync

と、linuxコマンドラインから入力。
bsは一度に読み込むブロックのサイズ。デフォルトは512バイト。不良セクタが存在するHDDの場合、bsの値は小さい方が有利だがその代わり時間がかかる。noerrorが不良セクタを無視するオプション、syncは読み込めなかったセクタをNULLで埋めるオプション。

ただしddコマンドでのクローンはクローン元とクローン先のHDDが同容量になる。(クローン先のHDDの方が大きい場合、残りは空き領域になる)
クローン先を大きくしたい場合、GPartedなどのツールでパーティションをリサイズする。
dd for windowsというwindows用のddコマンドもあるようなので、そっちでもいいかも。

■RAIDボリュームからのファイル救出
クローンではないけど、WindowsのソフトウェアRAIDでストライプボリューム(RAID0)やスパンボリューム(JBOD)を構築したディスクがクラッシュした場合のファイル救出方法。

FileScavenger
http://www.jp.quetek.com/prod02.htm
ファイナルデータの強力版と思ってもらえれば差し支えないかと。$126のバージョンならストライプボリューム(RAID0)の復元ができる。 WindowsのソフトウェアRAIDだけでなく、対応していればハードウェアのRAIDコントローラで構築されたRAIDボリュームに対しても復元ができるので、非常に強力。

おぢさんはこれで一度命を救われました。